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江戸前寿司の看板ネタ、シャコ。

かつては江戸湾でたくさん獲れ、江戸前寿司の看板とも言えるほどの寿司ネタだったシャコ。今では伊勢湾や瀬戸内海周辺が特産地として有名ですが、わが東北でも大ぶりでおいしいシャコがたくさん獲れています。

雌雄決しがたきおいしさ

関東以南では「彼岸シャコ」と呼ばれ、春と秋がシャコの旬とされています。これは、産卵期を控え雌が子を抱く春と、脱皮の時期に向けて身が詰まってくる秋と、タイプの違うおいしさが極まる2つの時期を指しています。東北では寒流のおかげでどちらの旬も長く楽しめるのが特徴です。

茹でたシャコの甘みは抜群

ぱっと見では雄雌の区別がつきにくいシャコですが、腹側を見た時に脚の付け根に2本の細い脚状のものが付いているのが雄で、付いていないものが雌。また雌は卵を持つと尾びれの裏側が黄色くなってきます。生でも食べられますが、やはり火を入れることで増す甘みがシャコの大きな魅力ですから、獲れたてを活けのまま茹でるのがおすすめです。ぐらぐらに沸かしたお湯で5、6分。「今日のシャコは18㎝から20㎝はあろうかという大きいものだから、やや長めの7、8分で上げていきます」と髙橋さん。頭と、脚を含む殻の左右と尾びれをハサミで切り落とし、剥いていきます。「生のシャコはいちど凍らせてからでないと剥けないほど、身離れがよくないんですよ」

オレンジ色の卵か、しっとり甘い身か

剥いたシャコは形を整え、雄はそのまま、卵を抱いた雌はオレンジ色の卵が見えるように背の真ん中に一筋の包丁を入れて握ります。「卵は“かつぶし”とも呼ばれていて、鰹節のような濃い旨みと、もくもくとした食感とが身の旨さにプラスされます。雄は身そのものの風味が高いので、食べ比べるのも楽しいですよ。雌はツメで、雄はお醤油でどうぞ」

おかしら付きのお愉しみ

握りはもちろん、おつまみでも人気のシャコ。おかしら付きで味わうもうひとつの魅力は、頭の中にひそんだおいしさと、爪のおいしさ。小さな小さなシャコの爪ですが、その味わいはカニ爪にも勝るとも劣りません。店長の髙橋さんおすすめの日本酒を楽しみながら、余すところなくシャコを味わいましょう。

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profile-image うまい鮨勘 総本店
髙橋勇吾 店長

石巻市出身。16歳で板前を志し、以来、職人一筋40年。何事も“いい塩梅”を心掛け、その魚本来が持つおいしさを十分に引き出すことを常としている。朗らかな人柄、確かな腕はカウンター席にたくさんの常連を生み、「勇吾店長が握る寿司が食べたい!」という声も多い。

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